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このような事例が次々と明るみに出るにつれ、ヨーロッパでは消費者やメディア、NGOなどからの圧力が高まり、大手衣料品メーカーや小売店が、生産現場の労働者の権利を守るよう状況改善に努力しています。
1998年、ヨーロッパ10ヶ国の消費者団体や労働組合、人権保護団体、フェア・トレード・ショップなどが連携して活動する「クリーン・クローズ・キャンペーン(CCC)」は、企業が遵守すべき「行動基準(Code of Conduct)」として、衣料品産業における労働者の権利規定を策定しました。CCCは、小売店やメーカーに対し、自社のみならず衣料品の生産に関わるすべての過程において、これらが遵守されていることを確認する責任を負うよう求め、この「行動基準」の普及およびモニタリングを行っています。

フランスで公共施設向けに行われたCCCキャンペーンのシンボル(児童の搾取0%、強制労働0%、組合結成の自由100%へ!)



●自由意志に基づく就労
強要されたり、借金との引き代えであったり、囚人を使う労働はあってはならない(ILO条約第29号、第105号)。また、労働者は、雇用主に保証金や身分証明書を預ける必要はない。

●差別の禁止
労働者は、人種や民族、性別、宗教、政治的信条、国籍、出自などに関わらず、平等な機会と待遇を受けることができる。

●組合の結成と団体交渉の自由
労働者は、自分の意志で選んだ労働組合の活動に参加したり、労働組合を結成したり、団体で雇用主と交渉する権利を有する(ILO条約第87号、第98号)。職場において組合活動を行う労働者が、差別されたり、活動を阻害されてはならない(同135号、勧告143号)。また、雇用主は、労働組合やその組織的な活動を容認しなければならない。

●適正な賃金
労働者に対する賃金や諸手当は、時給に換算した場合に、少なくとも国が定める最低基準か、あるいは各産業の定める基準の、いずれか高い方を満たしていなければならない。いかなる場合にも、労働者は生活を維持するのに必要なだけの収入と、さらに自らの裁量で用途を決めることのできるいくらかの収入を得ることができる。懲罰の手段としての減給はあってはならない。また、各国の法律に基づく源泉徴収を除いて、本人が認める意思を明示していない限りにおいては給与からどんな控除も許されない。すべての労働者は、雇用される前に賃金に関しての雇用条件を、また、賃金の受取時にはその明細を、理解の容易な書面の形式で受け取ることができる。
●児童労働の禁止
一切の児童労働は禁止とし、15歳以上または、義務教育を終えた者のみ、雇用が認められる(ILO条約第 138号)。すでに就労している児童を解雇するにあたっては、その移行期間に、充分な経済的援助と、適切な教育の機会を提供しなければならない。

●適切な就労時間
労働者の就労時間は、国の法的な基準か、あるいは各産業における一般的な基準に従う。いかなる場合にも労働者は、正規の就労時間として48時間を越える労働を要求されてはならず、平均して週7日間のうち1日を休日とできる。残業は自由意志に基づき、週12時間の範囲内で行われる。また、残業は恒常的に要求されてはならず、常に割増賃金が支払われる。

●安全で衛生的な労働環境
各々の業態や、作業の性質上発生する危険性をふまえた上で、安全で衛生的な労働環境と、健康と安全についての研修が提供されなければならない。また、体罰や暴力をかざしての脅し、節度を越える懲罰、性的な嫌がらせやその他の嫌がらせ、その他いかなる形での脅迫も禁止する。

●継続的な雇用
雇用関係を結ぶことによって生じる、労働法や社会保障法などの規制が定める、雇用主の被雇用者に対する義務を、派遣契約や、技術の伝授や継続的な雇用の意図がない見習い期間などにより逃れてはならない。若年者に対しては、教育や研修の機会を提供する。


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